散り逝く君の魂載せて 二度と戻らぬ船は遠く 覚悟の海に君は漕ぎ出す 鉄の城を見上げ 勝てぬと知っても未だ 尚戦う者達 守るべき物の在り処は 其の瞳に 洋上に浮かぶ砦を 死に場所と定め いざ征かん命尽きれど 戦場へと 燃ゆる大空を見詰め 明日の夜上げを見れずども 君思う月は減らぬけど又一つ 海に帰る男達の夢よ 鋼鉄の城に託した未来さえも 水底に帰す 君思えど届かぬ祈り又一つ 如何か無事に又笑顔を見せて 鋼鉄の城に縛られた運命も 水泡と為れ 戦は終わる君を奪って 二度と戻らぬ船と共に 紙切れだけの君の知らせは 何を語り残す 君去りぬ時は減らぬけどもう一度 逢える者なら声を聞かせて 鋼鉄の城に魅入られた男達 錨を上げろ 男達の望む平和は来たれど 其処に男達の姿は無く 君の墓標の上に平和何て 望みは遠く 君思う月は減らぬけど又一つ 海に帰る戦士達の夢よ 鋼鉄の城に託した未来を見て 水底からも 何時か何時か願いを託した浜辺の 水面映す朝日に帰りて 鋼鉄の城に朽ち果てた戦士達 安らぎ給え お仕舞い