夢の続きを見ていたくて 不思議の浜辺を只歩いた ガラス細工の黒い羽が 心の奥の井戸に落ちていく 闇の賢者、光の人 波に泳ぐ、水の体よ 私の中に絡みついた 絹色の感触が震える 胸には刺繍の蝶が飛び 目覚めの時を知らせている 割れた鵲の悲しさは 二度と元に戻れない定め 雪の使用人、風の音色 雲の上を歩いていくよ 私の中で囁くのは いつしか見た少女の唇 頬の涙、傷の都 死せる吐息、精霊の森 私の中を駆け巡るは 透き通る命の炎の夢