[00:00.00]赤い鈴 [00:20.24] [00:46.56]夕暮れ遠くに伸びる [00:48.00]長い二人の影を目で追いながら [00:50.00]手をつないで帰った [00:52.17]鳴る小さな小さな鈴の音 [00:55.00]一様に並んでいる鳩時計と一緒に鳴るよ [00:59.03]りんりりぃん [01:01.00]響く小さな小さな音 [01:05.36] [01:12.23]ある朝彼はお偉いさん [01:14.86]「君は僕がいなくても平気ですか?」 [01:16.86]震えるその手から漏れている堂々巡りの迷妄 [01:21.03]とても汚い色をした [01:23.22]吐き気を催す丹の笑み [01:25.03]りんりりぃん [01:27.31]響く彼女の鈴の音 [01:29.00] [01:30.00]白装束の老婆が背中で笑う [01:33.94]そうさぺろりと…舌出しながら [01:38.58]「右手は空へ左手は海へ捨て立派に蒼天仰げよ!」 [01:45.06]と論う鴉たちは右へならえ [01:47.20] [01:47.64]至極是当然と並べ立てた理想と幸せは雨催い茫漠と広がり解ける [01:55.54]耳元で囁く [01:57.85]「鬼さんこちら手の鳴るほうへ」 [02:01.88]白雲消えていく [02:06.33] [02:42.63]「嘘をつくキサマらの舌なんてチョン切って捨ててやる!ずっと待つんだ!彼を待つんだ!」 [02:51.36]見えぬ聞こえぬ [02:53.33]「何もないほうがいい」と笑う [02:56.12]金魚鉢に写る彼女はくるくる流れる [03:00.18]「お元気ですか?」 [03:01.18]彼女の手紙ある日を境に途絶えた [03:05.06]何度目かの緑雨に染まる鳥が風を連れてきた [03:09.02]でもいないあの子は黙して音色 [03:13.26]あの飴色空影を延ばすことは無いでしょう [03:19.16]鈴は鳴り響く [03:21.33] [03:22.04]「僕は帰ってきたよ!」 [03:24.02]鴉の喚声暮色に消ゆ [03:26.39]彼は走った!そして涙こらえてそっと扉開けた! [03:32.83]そこには…彼女の時