映画みたいな恋なんて おとぎ話と思ってた でもね、奇跡が起こりそうなの 目と目が合うたび 逸(そ)らしちゃうけど 偶然じゃないこと 気がついていた いつものカフェ いつもとおなじ席で 恋の時計が ねえ、動きはじめる 君に「好き。」と言われるまで あと5分間 ときめく まっすぐ逃(のが)さずに 私だけ見つめる うつむいていてもわかる 微熱のように色彩(いろ)を変えて 心の花がひらいた 見上げる目の前で 君があまく笑った はじまりの鐘が鳴る ディンドン歌う 赤い糸なんて 見えないけれど ボケットに隠した 小指ふるえた 君の名前 なつかしく聞こえたの そうよ前から ねえ、知ってたみたい 君に「好き。」と言われるまで あと5秒間 高鳴る おとなの表情(かお)しても 見透かされてしまう 泣いていた長い夜も 恋の手前で立ち止まった 臆病な過去ほどいて 優しいその声が ハートごと抱き寄せた 胸の音あふれそう ディンドン響く 君に「好き。」と言われた時 重なりあった旋律 ふたりで歩き出す 光降る季節が 永遠に続くように 思ったままに笑えなくて くちびる噛んだ私に そっと髪を撫でる 風のような指先 つかまえて囁いた 「大好きです。」と