[00:05.49]天使が笑った  [00:06.82]下界を見下して嘲笑った [00:08.99]焼き鳥をもふもふと頬張り [00:11.26]ごろ寝しながらニマニマ笑っていたんだ [00:17.40] [00:32.65]天使が笑った  [00:33.99]下界を見下して嘲笑った [00:36.72]上を見るのが怖くて 雲に埋もれて  [00:39.68]ただただ笑った [00:41.14] [00:41.62]天使の中でも  [00:43.50]凡庸以下落ちこぼれ天使は [00:45.64]人間の愚かなコメディを  [00:48.60]心の支えにしていた [00:50.66] [00:50.89]十二月の寒い日だった  [00:53.11]頭がわっかがもげてしまった [00:55.34]羽はごろ寝のしすぎて  [00:57.53]ひしゃげてしまっていた [00:59.39] [00:59.77]オロオロ狼狽しても  [01:01.69]他の天使は見て見ぬフリです [01:04.35]神様にばれて 雲の上から  [01:06.68]叩き落とされた [01:08.13] [01:08.38]わっかもない 空も飛べやしない  [01:12.89]ましてや奇跡も起こせない [01:17.35]地上のゴミ捨て場で  [01:20.25]くちゃくちゃに目覚めた  [01:24.15]ポンコツ天使よ [01:26.11] [01:26.51]下界の空気と変なノイズに  [01:30.97]息苦しさを感じながら [01:35.50]冬色の空見上げて  [01:38.50]浅い呼吸をくりかえしてた [01:42.30] [01:42.75]「すーはーすはーすはーすはー。」 [01:45.10] [01:53.71]やがて夜が訪れ  [01:55.30]街をイルミネーションが照らし [01:58.12]つかいの人間達は幸せそうに路を彩る [02:02.83] [02:03.19]遠くから見てた 愚かしさが  [02:05.30]鮮明に見える [02:07.32]でもその分 惨めな自分自身も  [02:10.12]鮮明になってしまった [02:12.35] [02:12.90]このまま人になって暮らそうか  [02:14.64]使えない羽を切り落とした [02:16.81]天使ではポンコツでも  [02:18.94]人間ならなんとかなるかも [02:21.28]けど人間も大変て  [02:23.27]「オカネ」ってものがありまして [02:25.92]毎日それに追われてて  [02:28.40]天使の気持ち悪だった [02:29.66] [02:29.88]天界でも下界でも  [02:32.70]つまはじき  [02:34.40]居場所を失って宙ブラリ [02:38.85]羽をひしと抱えて  [02:41.68]途方にくれてしまっていた  [02:45.65]ポンコツ天使よ [02:47.73] [02:47.97]表面上では自分を殺し  [02:52.43]やけくそ脳内では皆殺し [02:56.97]もげた わっか投げて  [02:59.51]「誰かに当たれ」と願いかけたら [03:03.86] [03:04.27]野良犬に当たった [03:05.97] [03:06.17]わっかもない 空も飛べやしない  [03:10.67]ましてや奇跡も起こせない [03:15.60]冷え切った路上で  [03:17.67]嚙み跡だらけでのたうつ  [03:21.88]ポンコツ天使よ [03:24.30] [03:24.23]下界のルールと地面の距離に  [03:28.69]息苦しさを感じながら [03:33.15]冬の星空見上げて  [03:35.83]浅く呼吸をくりかえしてた [03:40.20] [03:40.57]「すーはーすはーすはーすはー。」 [03:42.84] [04:00.94]腹の虫が鳴った  [04:02.23]切り落とした羽を抱えながら [04:04.57]これ焼いたらたべられないかな?  [04:06.83]なんてことを考えはじめた [04:09.00] [04:09.05]ポンコツ天使