柔らかな記憶遮る宙(そら) 薄紅の香り闇に誘(いざな)われ 伝う鼓動は淡い優美で 海原へとただ面影を探す 声が聞こえてはそっと瞳(め)を閉じ 揺れ惑う心に涙 舞い上がる想いと夢は光の中へ 悠遠を乗せて飛び立つ 翳した掌から溢れ出す 幾千の向こう側まで 「煌きとなり」 在りし日の風と寄り添う哀傷 物憂げな歩み繋がれたままで 眠る未来に巡る約束 咲いて鳴いて霞みゆく彼方へ 散りばめた夜をずっと見詰めて 終わらない孤独と唄う 繰り返す痛みは予感を連れ彷徨う 幽玄を手繰り紡いで 重ねた旋律へと降り注ぐ 鮮やかな彩りでさえ刹那に解けて 舞い上がる全てに愛は光となりて 悠遠を纏い羽ばたく 翳した掌から流れ出す 幾億の揺ぎ無い声 その陽炎に包まれて今 「空を描いた」 綴られてゆく命は時を越えて 刻み込んだ永劫