舞い上がる陽炎 空が鳴いて 微睡む記憶 指折り数えて また一つ消える 薄れてゆく痛み 眠る鼓動 触れた右腕 交わる哀しみ 焼き尽くして その全てを 嗚呼 遥か彼方 悦を求め 穢れてゆく 果てるまで 鮮やかな激情と靡いた喪失 途切れた 風の行方は 紡いだ 華と朽ちて 愁いだ 凍てつく心 廻る 欠けた一片 卓上の理念を振り翳して 導く終わり 今はただ そっと息を潜め 凝視(みつ)めて 嗚呼 遥か彼方 切望して 奪われてゆく 何もかも 零れ落ちる涙は 誰かの幸せ… いつしか幻と知り 偲んだ あの日の声 寂れた 赤手を握り 翳る 光 途切れた 風の行方は 紡いだ 華を抱いて 叫んだ 業火の想い 巡る 零の一片 重ねて