人に何かを言うとき 伝わることはあまりない ひとりで考えるとき まとまることはあまりない 人生ってチェスみたい 動かないとつまらない それは全部嘘でしょう いつかあいつもわかるの 彼氏の就職先は 望みのない古着屋 髪の奇麗な上司が 服を仕入れにカナダへ だけどあたしは構わない もう もう 戻らない ねえ朝になって また 鳩が歩く道でも 見てみたい気分 ある日彼氏もカナダへ 単身赴任で飛んだの どうせあいつはきまって ブロンドに夢中だ あたしは今ひとりで あいつはもう戻らない お金の余裕もあるから 小さな部屋を探すの 見つけた部屋の近くに あいつが辞めた古着屋 髮の奇麗な女が 中から微笑んだの だけどあたしは構わない もう もう 戻らない ねえ朝になって また 鳩が歩く邊でも 見てみたい気分 人に何かを言うとき 言葉は心に先立つ 文字から伝わるのは 書かれてあることだけ あたしは今ひとりで いろんな言葉をつぶやく きこえてくるのは奇麗な 意味のないあのイメージ