「みんな」 ハナヤマタ ドラマCD 「なる」 なる編 「なる」 はぁ…あ、もうこんな時間…そろそろ練習終りにしようか 「ハナ」 デスね~ 「なる」 はあ…よさこいって難しね~なかなかうまく踊れないよ~ 「ヤヤ」 気をつけるとこをメモしておけば? 「ヤヤ」 わたし、楽譜に色々注意するとこ書いたりしてるよ? 「ハナ」 さすがヤヤさんデス! 「なる」 そうか~えぇ、するはいいかも、メモメモ… 「ハナ」 ん?なる、何か落ちましたよ? 「なる」 え? 「ハナ」 えっと…《妖精ハナとヤヤの女王》…何デスかこれ? 「なる」 (悲鳴)いやあぁぁぁぁ―――!読まないでぇぇ!!! 「ハナ」 おっと~ 「ヤヤ」 また何かお話作ってるの? 「なる」 え?…え… 「ハナ」 お~クリエイティブで素敵じゃないデスか?どんなお話デスか? 「ヤヤ」 こいつが妖精で、私が女王っていうはなしだよね、タイトル的に 「なる」 は、うん! 「ハナ」 素晴らしい設定デス! 「なる」 本当…? 「ハナ」 読んでもいいデスか? 「なる」 あ、ちょっとだけなら… 「ハナ」 では! 「ハナ」 「あるところに、おどりのじょうずなげんきなようせいさんがいました。 “ ようせいさんのなまえはハナ。そして、このせかいは、 ヤヤといううつくしいじょおうさまがしはいしていました。」 「ヤヤ」 美しいはともかく、支配ってなに? 「なる」 ヤヤちゃん、これはお話だから… 「ハナ」 「ヤヤじょおうは、このよをおんがくでしはいしていたのです」 “ 「ハナ」 おぉぉ!音楽で支配! 「ヤヤ」 なにそれ? 「なる」 あのね、気に食わない人がいると、きいきいした音を聴かせるの 「ヤヤ」 あぁ、黒板を引っ搔いたような? 「ハナ」 おう、拷問ぽいデス 「なる」 だ、だからね、この世界は、女王様の思い通りなの! 「ヤヤ」 思い切り悪役じゃない、私! ヤヤちゃん、これはお話だからね! 「ハナ」 「ある日、妖精ハナは間違って女王様の薔薇院に入り込んでしまいました。 そして、薔薇の花を弄り、折ってしまったのです」 「なる」 そう!女王様が凄く大切にしている薔薇なの! 「ハナ」 「ヤヤ女王は怒り、妖精ハナを薔薇の鞭で打ちました」 …て、薔薇の鞭?トゲトゲして、凄く痛そうデス! 「ヤヤ」 酷いじゃん、この女王!っていうか、わたし? 「なる」 ヤヤちゃん、お話だってば! 「ハナ」 その時、妖精ハナは、ヤヤ女王の心に、棘が刺さっていることに気づきました 「なる」 女王様はね、昔はすごく優しかったの、でも、その棘のせいで… 「ハナ」 刺々しい人になったのデスね!ヤヤさんみたいに~ —— 「ヤヤ」 ちょっと、何それ! 「ハナ」 ヤヤさん、落ち着いてください… 「ハナ」 続きを読みます 「ハナ」 「妖精ハナは、ヤヤ女王の心の棘を取ってあげたいと思いました。 でも、どうやって取れるのか、分かりません。 妖精ハナは、一生懸命考えました。 そして、女王様を笑らわせれことができたら、 心の棘が出てくるのではないかと思い付いたのです。」 「ヤヤ」 笑わせる? 「なる」 そう! 「ハナ」 「妖精ハナは、ヤヤ女王の前でおかしなダンスを躍って見せました。 それは…「よさこい」というダンスでした」…? 「ハナ」 なる!よさこいはおかしなダンスではありません! 「なる」 それは…そうなんだけと… 「ハナ」 もっと違うことをして笑わせましょう! 「ヤヤ」 まぁ、あんたは存在自体がおかしいから、わざわざ何かする必要ないかもね。 「ハナ」 え、ヤヤさん、酷いデス! 「ヤヤ」 だってそうでしょう? 「ヤヤ」 行動がハチャメチャで、妙に日本に詳しいし、よく食べるし。 「ハナ」 うぅ…全部当たってます。 「ヤヤ」 えへへ、でしょう! 「なる」 はぁ、いま…ハナちゃんが、ヤヤちゃんの心の棘を抜いた~ 「ヤヤ」 え? 「ハナ」 あぁ、確かにそうデス!笑ったら、刺々した心って、消えちゃうデスね、なる! 「ハナ」 なるの書いたお話は、真実なんデスね! 「なる」 そ、そうかな…? 「ハナ」 すごいデス、なる! 「なる」 え…そ、そう? 「ハナ」 わたし、なるの書いたお話、もっと読みたいデス! 「なる」 じや、また頑張って、何か書いてみよう…かな! 「ヤヤ」 今度はわたしを主役にしてよね、こいつじゃなくって 「なる」 ヤヤちゃんが主役の物語… 「ハナ」 どんなお話デスかね? 「なる」 はぁ、じゃ、ヤヤちゃんとわたしのお話書こうかな 「ヤヤ」 えぇ?それ、どんなの? 「なる」 一日だけ、ヤヤちゃんとわたしが入れ替わるの! 「ヤヤ」 おぉ!それ、面白そうデス! 「なる」 そうしたら素敵だろうな~ 「なる」 綺麗で、勉強もできで、みんなから憧れられちゃう~ 「ヤヤ」 そんないいもんじゃないわよ…! 「ハナ」 ヤヤさんは一日だけ、なるになったらどうします? 「ヤヤ」 え、わたし?わたしがなるになったら… 「ヤヤ」 わたしにずっとくっついて、一緒にお茶して、 「ヤヤ」晩御飯も食べて、お泊まりして 「ハナ」 ヤヤさん、本当になるが大好きデスね~ 「ヤヤ」 う、煩いわね! 「なる」 みんなが出てくるお話も面白いかな~ 「ハナ」 はぁ!こういうのどうデス? 「ハナ」 わたしが過去の世界へ行って、ややさんとなると、幼馴染になるんデス! 「ヤヤ」 何それ? 「ハナ」 憧れデス!幼馴染! 「なる」 そのお話も楽しそうだね!子供のハナちゃんと、一緒に遊ぶんだよね! 「ヤヤ」 いやっ、こいつはきっと、子供の頃も今と同じだと思う 「ハナ」 はぁ~こうやってお話考えるの、楽しいデスね! なるの気持ちが、わたし、ちょっと分かりました! 「なる」 本当?えへへ!やっぱり、物語の世界って、素敵、だよ!