低(ひく)く 浮(う)かんでいる月(つき)が 紅(あか)い瞳(ひとみ) 満(み)たす 打(う)ち寄(よ)せて 運(はこ)んできた 欠片(かけら)の中(なか) 探(さが)そうとして 幸(しあわ)せな時間(じかん)は 訪(おとず)レてくる すぐまた 引(ひ)いてく波(なみ)が 奪(うば)って行(ゆ)くのに いつまでも 追(お)いかけて いつも この手(て)の中(なか)に 居(い)て 紅(あか)く光(ひか)る この眼(め)は 疲(つか)れてるからじゃない 永遠(とわ)に 続(つづ)いて行(ゆ)くように 月(つき)に 引(ひ)き寄(よ)せられるように ここに立(た)つ 私(わたし)ごと 運(はこ)んで 行(ゆ)くように 遠(とお)く 刻(きざ)む 足音(あしおと)が 長(なが)い耳(みみ)に 障(さわ)る 遅(おく)れて届(とど)く 残響(ざんきょう)が 瞼(まぶた)の裏(うら) 浮(う)かばせて 迷(まよ)い 進(すす)む音(おど)に 歩調(テンポ)合(あ)わせ 反対(はんたい)に向(む)かう 音(おど)が 打(う)ち消(け)さないように どこまでも 響(ひび)かせて その存在(そんざい)を 確(たし)かめて 紅(あか)く照(て)らす この眼(め)は 寝(ね)てないからじゃない そんな 強(つよ)がりだけが 私(わたし)を 強(つよ)く 持(も)ち上(あ)げる あなたの 細(ほそ)い波形(はげい)を 見逃(みのが)さないように 欲張(よくば)り 大(お)きすぎて 割(わ)れてしまった この想(おも)い 雑音(ノイズ)にならないように 耳(みみ)で 確(たし)かめて 右(みぎ)から 響(ひび)く 音(おど)が 左(ひだり)にも 微(かす)かに 聞(き)こえる あなた あるべき 定位(ていい)は そこだけではない いつまでも 追(お)いかけて いつも この手(て)の中(なか)に 居(い)て 紅(あか)く渗(にじ)む この眼(め)は 泣(な)いてるからじゃない そんな 強(つよ)がりだけが 私(わたし)を 強(つよ)く 持(も)ち上(あ)げる あなたの 細(ほそ)い波形(はげい)を 見逃(みのが)さないように