[00:14.03]全盲の少女 生まれてこの方 光を知らない [00:20.07]いつも独り うつむいている [00:23.12]光をいつか 見てみたいと [00:27.62]それはまるで 夢物語のようだ [00:34.11]睛眼の少年 生まれてこの方 闇を知らない [00:40.01]いつもからり 笑っている [00:43.64]今すぐ光を 見せようと [00:48.35]少女の手を引き走る [00:54.32]「とっておきの 場所があるんだ [00:57.53]きっと君にも 映るだろう」 [01:00.97]暗闇が逃げ込んだ丘で 彼は指をさす [01:07.54]少女はそれすら 見えないのに [01:16.01]光咲く 夜空も [01:19.17]少女の 前ではただのユメ [01:24.32]こんなに光っていても 見えないのか [01:29.49]少女は 知らない 何故だか 光は頬を伝う [01:37.77]それすら見えないのに [01:47.43]全盲の少女 色の飽和した 世界を知らない [01:53.25]いつもきらり 笑うようになる [01:56.68]見えないままでいいと [02:01.08]強がるでもなく 彼に笑いかける [02:08.50]睛眼の少年 色のない世界を 知らない [02:13.95]いつしか笑顔も忘れ [02:17.38]意地でも連れて行くんだと [02:21.77]夢物語に躍起になる [02:27.66]「あそこまで行けば きっときっと君にも映るだろう」 [02:34.35]暗闇が溶け出した空に 彼は指をさす [02:41.46]少女はそれすら 見えないのに [02:49.50]光咲く 宇宙も [02:52.67]少年の 前ではただのユメ [02:57.54]あんなに光っているのに 届かないのか [03:02.86]少年は 忘れた 何故だか 光は頬を伝う [03:11.28]それすら 夢を見すぎた 彼の眼が [03:17.27]光をなくすまでに [03:19.78]そう時間もかからなかった [03:23.07]気づくと何も 見えなくなっていた [03:27.57]空も自分も 少女さえも映らない [03:31.81]「はじめから光を知らない [03:36.22]君には何も わからないさ」 [03:43.21]少女は見えない ままでいいと [03:47.00]強がるでもなく 彼に笑いかける [03:50.68]少年は本当の理由を 忘れていた [03:56.05]本当の光を 忘れていた [04:02.93]少女は言う 「光ならもう 見つけたの [04:13.02]光咲く 宇宙も 少年の 前ではただのユメ [04:20.92]あんなに光っていたのに 届かないのか [04:26.31]少年は知った それゆえ 光は頬を伝う [04:34.64]それすら見えないけど [04:37.88]光咲く 夜空も [04:40.63]二人の前では ただの [04:45.01]光は二人の 瞳を透過しない 夢 [04:51.24]二人は知った それでも光が そばにいることを [04:59.31]二つの照らし合う星 [05:05.00]眼には見えないけど