つないだ手(て)が冷(ひ)えてゆく 溢(あふ)れる水(みず)に洗(あら)われて 君(きみ)のその瞼(まぶた)が、 白(しろ)く 溶(と)けた ここが君(きみ)のたどり着(つ)いた場所(ばしょ) ここが僕(ぼく)のたどり着(つ)いた場所(ばしょ) 道(みち)は果(は)てなく背(せな)に続(つづ)き 長(なが)い 長(なが)い 水路(すいろ) 伝(つた)い落(お)ちる あの日(ひ)から遠(とお)くまで来(き)た 違(はが)えた道(みち)が 再(ふたた)び重(かさ)なり ここで途絶(とだ)えた 留(と)めることは誰(だれ)にも 出来(でき)なかった ともに歩(あゆ)んだ道(みち)は 間違(まちが)いじゃなかった ともに違(はが)えた道(みち)も 間違(まちが)いじゃなかった 透明(とうめい)に 透明(とうめい)に 交差(こうさ)してゆく 指(ゆび)にひとかけの、 あまやかな鼓動(こどう) 透明(とうめい)に 透明(とうめい)に 君(きみ)が溶(と)けゆく 雨(あめ)にひとすじの、 やわらかな朱色(しゅいろ) 君(きみ)の名残(なごり) 僕(ぼく)は泣(な)かない 塞(ふさ)いだ目(め)が 冷(ひ)えてゆく こぼれる土(つち)に 覆(おお)われて 君(きみ)のその空蝉(うつせみ) 花(はな)と還(かえ)る ここが君(きみ)のたどり 着(つ)いた場所(ばしょ) ここが僕(ぼく)の 歩(ある)き出(だ)す場所(ばしょ) 道(みち)は果(は)てなく夢(ゆめ)をつなぎ 遠(とお)く遠(とお)く命(いのち)重(かさ)ねゆく ああこの広(ひろ)がる草原(くさはら) 満(み)ち溢(あふ)れた君(きみ)の匂(にお)い 決(けっ)して忘(わす)れはしない 忘(わす)れるものか あの日(ひ)から遠(とお)くまで来(き)た 違(はが)えた道(みち)が 再(ふたた)び重(かさ)なり ここに始(はじ)まる 透明(とうめい)に 透明(とうめい)に 交差(こうさ)してゆく 指(ゆび)にひとかけの、 あまやかな鼓動(こどう) 透明(とうめい)に 透明(とうめい)に 君(きみ)が溶(と)けゆく 雨(あめ)にひとすじの、 やわらかな朱色(しゅいろ) 透明(とうめい)に 透明(とうめい)に 惑(まど)い溶(と)けゆく 陰(かげ)にひと染(し)みの、 鮮(あざ)やかな緑(みどり) 透明(とうめい)に 透明(とうめい)に 空(そら)が溶(と)けゆく 雲(くも)にひとすじの、 やわらかな光(ひかり) 君(きみ)の祈(いの)り 僕(ぼく)は連(つ)れゆく