穩やかな日々をささやく朝の鳥たち 柔らかな君のセルロイドの頬をなぞる それはあたたかな夏の雨 浮かんでは消える 遠い思い出 押し黙ったまま 箱の中眠る 仲間たちに手を振り 「オハヨウ」 逝ってしまった 逝ってしまった その腕を引いて 繰り返すようにまわる世界 ぼつりぼつりと星を降らし ガレキの屋根に落ちるリズム 数えてこらん 眠れるまで そうさ 終わらない夜に 摩りきれていくふたりのこと 隠した 探していた僕の片割れ 似たもの同士 欠けている場所も同じだっていって笑う それは例えれば双子星 暗闇を照らし揺れる灯 涸れてしまった海の底を歩いて 宝物を探しにいこうか 願いをひとつ見つけにいこうか はなれないように 君がいるから理解出来る ここにいること 僕の存在 君の目の中 覗き込めば 聞こえてくる 愛の言葉 そうさ この体が今 崩れ存在を失っても ひとつの姿に重なりあうなら 君のこころが僕をつくり 僕のこころが君がうごく その手を引いて連れていこう 終わりのない ふたりの場所