桜 雪ぎ舞いて 猛りは無く 夜空 朱に染まり 契りは啼く 紡ぐ指は天に掛かり 翳りに逝く 揺れる 月暈 貴女は何処へ往くのですか 嘆き 縋りて求めても 探す答えは果て無き泥黎の底へ 霞 昏く凪ぎて 飾りは咲く 褪せる色は庭に還り 終りは撒く ふわり 歌声 貴女は何処に居るのですか ゆらり まどろみ忘れても はらり 涙は冴えゆく虚空の果てへ 淡く淡く春風のよう 流る桜海は音無く 触れる 清明 貴女は其処に居るのですか 廻る理外れても 凍る 薄紅 貴女は此処に居るのですか 結ぶ言の葉届かずとも 揺れる 月暈 貴女は何処へ往くのですか 絡み 掠れた想いを叶えても 探す答えは果て無き泥黎の底へ 馴染む 影は紫色 憂いを湛えて