砕けた月のかけら さがして歩いた あの日のおとぎ話が 恋しくて 誰かが口ずさむ春の歌 耳を澄まし 待っていたのにさ いつもと同じあの旋律(メロディー)が 私には聞こえなかったよ どうして時間(とき)は季節を待たず 季節は人を待たないの 変わらないものも この世にあったはずなのにね そうして私たちはまた 置いてきぼりにされるの ねえ, もうそんなのは二度とはイヤだから 仰いだ空のかなた 高すぎる雲に 霞んだ夢をもういちど 観たかった 響いて,私の声 もうひとつの春 咲かせる花の香りが 届くなら ただ 立ち尽くし 手も 伸ばせずに 散り急ぐものを 泣くだけより 仰いだ空のかなた 深すぎる夜に 沈んだ夢をあなたと 観たくって 砕けた月のかけら あつめて走った あの日のおとぎ話が恋しくて 応えて,あなたの声 もういちどの春 想い出せるから