黑髮 靡かせて 静かに 微笑んでいる 少女の 瞬間が愛おしくて ファインダー 覗き込み 向わけるけど ピントを合わせる間に 風は止んでしまった いつも そう 憧れって 想う瞬間 姿消す だけど カメラ外せば 意外と 近くにあったりするから 風は いつもそこら中に吹いてる ただ 気付かないだけ 小さな 窓の外側 見れば 少しだけ 広くなって 未来が書かれてる ネタ帖 ぎっしりと 理想論 詰め込まれている 「私はできる」と 錯覚して 読み返して 付箋して それで満たされる 飛ぶ術を 知っていれば あとは 手を離すだけ 解ってる ノートの中 ねぇ、弱い私を 吹き飛ばして 風が強くて 前の方へ ページめくる ああ、気付かなくて 浮き足立って 準備できてる 羽 動かすだけ ああ、必死で探して 迷い込んだ 路地に立つけど 狭ければ 狭いほどに 吹く強さ 全身で感じて 風は きっと私の方へ 吹いてる 受け止めて 良くて 汗で濡れた 身体を 乾かす 涼しく感じる 風 いつも そこら中に吹いてる 背中を押す 風 小さな 窓の外側 見れば 少しだけ 強くなって