美しく 穏やかで優しい季節 待ち続けても 変わらない景色は 冷たいまま 降り積もる雪は悲しみを 隠してくれるけど 溶かしてくれない 「早く、早く」聞こえたのは 誰の声かわからなくて それでも 応えてみたい あの花を咲かせてみたい この手の中に 小さな春を集めたら 私だけのものにして 時を忘れて 咲き誇る夢 見てるの 凍えてる誰かの涙ごと掬って 包み込めたら どんなに良かっただろう 遠く 遠く 鳴りやまない 途方も無い悲しみの声 つき動かされる心 花開く時は、きっと... この胸の中 小さな春を抱きしめて 閉じ込めてしまいたくて 薄紅の夢 終わる時まで 誰の願いか、もうわからないのに 長い冬など忘れてしまうほどに ただ心が求める 私の中の 小さな春はいつの日にか 雪解けの朝 静かに 夢に終わりを迎えたの あの花はもう咲かない それでいいの、と 今ならそう思えるの 淡い思い出 柔らかな 風に乗せて 薄紅の夢を...