ひらり… 叶わぬ想い 舞い落ちてゆく 花片(はな)のように 泡沫のキヲク儚く 愚かな夢は 弥生の空へ 今宵 桜に身を捧げよう いのち 尽きるほど 恋し焦がれし想いは 闇夜に 狂い咲く 八重桜 乱れ染めにし 湖 ほとりに佇む 生け贄の素足 月影に 忍ぶ 絵巻物(ものがたり) 終焉の宴に奏でる 天つ 恋歌(しらべ) 憂き夜桜に 墜ちてく魂は もう誰も 止められない 運命(さだめ) ひらり… 叶わぬ想い 舞い落ちてゆく 花片(はな)のように 泡沫のキヲク儚く 愚かな夢は 弥生の空へ 今宵 桜に身を捧げよう いのち 果てるまで 燃ゆる想いは 匂艶(にじいろ) 幾重に 咲き誇る 恋桜 白い つま先 雫に重ねて 深渦底(ふかみ)に 沈み逝く魂 水鏡 最期の微笑み 紅(べに)を差す指先は まるで 刃のよう 寄せては返す波に この身を委ねれば もう戻れない 運命(さだめ) ひらり... 叶わぬ想い 舞い落ちてゆく 花片(はな)のように 泡沫のキヲク儚く 愚かな恋は 弥生の 湖(うみ)へ 今宵 桜に身を捧げて... ヒルリ サクラ ヒトシズク... 恋は 移りにけりな 薄紅色の 桜花(はな)の如し 泡沫の香り儚く 合わせ鏡 映る 夜の夢 狂おしく 咲き誇る 桜花(はな) 朧に浮かぶ 水面の月 泡沫のキヲク儚く 愚かな恋は 弥生の 湖(うみ)へ ゆらり 月の小舟にのって... 今宵 桜に身を捧げよう 桜 永遠に咲き誇れ