[00:02.900]「生まれつき四肢に障害のあった私のせいで [00:05.370]喧嘩ばかりしていたババとママは、 [00:07.960]お医者さんの薦めに従って契約書にサインした。 [00:13.510]こうして、生まれてから一度も外へ出なかった私は、 [00:17.690]病室で迎えた十一歳の誕生日に、 [00:21.260]初めて自由に動く自分の体を手に入れたのだ。 [00:26.640]私は『公社での生活』をとても気に入っている……」 [00:34.380]《私のお気に入り》(La mia cosa favorita) → 朝の静謐な空気 [00:40.690]《私のお気に入り》(La mia cosa favorita) → 洗剤の香り [00:49.740]《私のお気に入り》(La mia cosa favorita) → 空と雲と太陽と [00:58.790]《私のお気に入り》(La mia cosa favorita) → 自由な体 [01:08.240]嗚呼…それら全ては 病室のベッドの上に [01:17.100]嗚呼…無かったものばかりだ──《私は幸せだ》 [01:45.220]「私たちには、それぞれ公社の大人の人が担当についている。 [01:50.300]訓練でも仕事でもいつも一緒なので、 [01:53.530]二人まとめてフラテッロと名付けられた。 [01:57.200]『フラテッロ』…それは"兄弟"という意味だ……」 [02:02.690]政治家の暗殺 現場の下見 [02:11.830]逃走経路の確認 それも仕事の內 [02:20.600]裏口で出会った 少年は名乗った [02:29.990]彼の名はエミリオ とてもよくしゃべる [02:39.250]私は嘘を吐いてはいないけど 彼を騙しているのだろうか [02:57.200]アマーティの《ヴァイオリン》だと彼が勘違いしたのは《銃》(Fucile) [03:06.200]──それが私の仕事道具だ…… [03:14.880]「もし仕事中誰かに姿を見られたら…必ず殺せ」 [03:26.380]──とジャンさんは言った…… [03:30.790]仕事が終わり 部屋を出たところで エミリオに出会った [03:39.270]「ええと…こんな時何て言うんだっけな…ああそうか…ごめんね」 [03:49.730]「朝目が覚める度、いちばん気になることがある。 [03:53.440]それは、今日も自分の体がちゃんと存在するかということ……」 [03:57.500]良かった ← 動く → 『自由な体』 → 素晴らしいことだ [04:06.850]四肢を失う夢を見て 泣きながら起きる この恐怖が解りますか? [05:01.750]沉みながらも見上げた水面から 差し込む陽の光 泡沫の《幻想》(ゆめ) [05:15.600]浮びながらも見上げた水面より 遥かなる高みに 輝ける《理想》(ゆめ) [05:28.940]《太陽の国のお姫様》(La principessa del regno del sole) 黃昏に染まる海辺を走る…… [05:50.210]「自由な体。優しい人達。楽しい每日。 [05:56.120]社会福祉公社、私はここでの生活をとても気に入っている…」 [06:03.570]──太陽の国のお姫様(La principessa del regno del sole)