[00:13.26]入道雲が空乗せ家とって行く [00:25.83]片の恋と吹く風ここをつける [00:38.13]白い空に馴染んだ目線避けて [00:50.92]庭で揺れる高影の黒が染みか [01:03.18]汗ばむ背を畳から生き隠すは早く [01:19.11]言うたちが来ればいいのに [01:27.90]誰もいない部屋で [01:33.58]吹き込むぬるい風に [01:40.33]窓辺でつる冷めた蒼が [01:47.07]寂しくなく [02:09.49]もう何度目の夏だろう [02:16.27]耳を澄ます [02:21.71]ああ風が吹く [02:26.35]そのたびちりり響く [02:34.56]出かけるのを [02:40.67]迷って伸ばす足 [02:47.02]蝉の声紛れて [02:53.01]遠来が鳴る [03:24.11]誰もいない部屋で [03:30.06]想い出にすらならぬ [03:36.19]繰り返しの虚無と [03:42.14]漕ぎと夏の静子 [03:48.37]こんな当たり前の空も [03:57.50]今日の歌も [04:01.15]きっと振り向くたび [04:07.01]懐かしくなるのだ [04:14.25]過ぎ去るほど