作曲 : ZUN 作词 : 笥箪 编曲 : Coro あの鳥は 現の空を 枝留まりに見上げている 休ませた翼の当て所もなく 緑なす野に風が流れ 瞼に焼け付くネオンライト 煤けた手で落としたブレーカー 暗闇の中 ケータイ片手に 俯き加減で歩く少年少女 電脳と幻想に苛まれながら 「平気」と二重に嘘を重ねた 飛ぶ鳥は昔の空を 惜しむことなく此処を先途と はためかせた翼の行方知れず 残した羽根も風に巻きかれ 僅かに焼け残ったモラル 埋もれたまま 手付かずのリテラシー 指先ひとつで果たせることなど 両手で数えられる程もない 現実と理想では 少し違ったけど 「素敵」と言える日はきっと来るから 飛ぶ鳥は寂れた空を 惜しみながら越えて往くだろう 傾けた翼の向かう先に 芽生えた苗も風に抱かれ 飛びたくて 飛べなくて 伸びる轍と飛行機雲 踏みしめた土の固さに 想いを馳せて 道は続く 人間は昔も今も そこに広がる空を見上げ 苔生した奇跡を信じて 歩き続ける 風と共に