[ti:ヘッドフォンアクター] [al:sm16429826] [00:00.00]作詞:じん(自然の敵P) [00:00.00]作曲:じん(自然の敵P) [00:00.00]編曲:じん(自然の敵P) [00:02.12]その日は随分と平凡で [00:04.33]当たり障り無い一日だった [00:06.61]暇つぶしに聞いてたラジオから [00:08.89]あの話が流れ出すまでは [00:10.92] [00:11.30]「非常に残念なことですが、 [00:13.41]本日地球は終わります」と [00:15.70]どこかの国の大統領が [00:18.18]泣きながら話をするまでは。 [00:20.46] [00:47.87]窓の外は大きな鳥たちが [00:50.00]空覆い尽くしてく渋滞中 [00:52.26]三日月を飲み込んで [00:53.95]どこかへと向かってる [00:56.80]やりかけてたゲームはノーセーブ [00:59.14]机にほぼ手つかず参考書 [01:01.47]震える身体をいなす様に [01:03.75]すぐにヘッドフォンをした [01:05.46] [01:06.09]不明なアーティスト項目の [01:08.33]タイトル不明のナンバーが [01:10.63]途端に耳元流れ出した [01:13.31]「生き残りたいでしょう?」 [01:14.57] [01:15.17]蠢きだす世界会場を [01:17.21]波打つように揺れる摩天楼 [01:19.69]紛れもないこの声はどう聞いても [01:22.22]聞き飽きた自分の声だ [01:23.58] [01:24.14]「あの丘を越えたら20秒で [01:26.25]その意味を嫌でも知ることになるよ。 [01:28.97]疑わないで。耳を澄ませたら20秒先へ [01:34.07] [01:43.76]交差点は当然大渋滞 [01:46.27]もう老若男女は関係ない [01:48.34]怒号やら赤ん坊の泣き声で [01:50.94]埋まっていく [01:52.62] [01:52.96]暴れだす人 泣き出す少女 [01:55.09]祈りだした神父を追い抜いて [01:57.54]ただ一人目指すのは逆方向 [01:59.81]あの丘の向こうへと [02:01.44] [02:02.03]ヘッドフォンから依然声がして [02:04.44]「あと12分だよ」と告げる [02:06.55]このまま全て消え去ってしまうなら [02:09.47]もう術は無いだろう [02:10.48] [02:10.95]ざわめき出す悲鳴合唱を [02:13.23]涙目になってかすめる10秒 [02:15.04] [02:15.79]疑いたいけど誰がどうやっても [02:17.99]終わらない人類賛歌 [02:19.73] [02:20.28]「駆け抜けろ,もう残り1分だ。」 [02:22.40]その言葉ももう聞こえない位に [02:25.05]ただ目指していた丘の向こうは [02:27.56]すぐ目の前に [02:30.00] [02:30.76]息も絶え絶えたどり着いたんだ [02:32.62]空を映し出す壁の前に [02:35.10]その向こう白衣の科学者たちは [02:37.66]「素晴らしい」と手を打った [02:39.27] [02:39.68]疑うよ。 [02:40.03] [02:40.84]そこから見る街の風景は [02:42.86]まるで実験施設の様でさ [02:45.35]「もう不必要だ。」 [02:46.74]科学者は片手間に爆弾を投げた [02:49.54] [02:50.04]箱の中の小さな世界で [02:52.00]今までずっと生きてきたんだなと [02:54.85]燃え尽きていく街だったモノを [02:57.63]ただ、呆然と見る耳元で [02:59.55]ヘッドフォンの向こうから [03:01.61]「ごめんね」と声がした [03:04.41] [03:33.86]end