記憶(きおく)を辿(たど)れば 気配(けはい)だけが漂(ただよ)う 空(そら)を見上(みあ)げれば 遠(とお)く声(こえ)がする あれは 風(かぜ)の調(しら)べ やわらく 誘(さそ)い出(だ)す あれは 水(みず)の香(かお)り 遥(はる)かなる 道標(みちしるべ) さあ旅(たび)に出(で)よう 忘(わす)れないうちに わたし まだ探(さが)し続(つづ)けたい 彼方(かなた)の地平線(ちへいせん)が 遠(とお)のく前(まえ)に 大樹(だいじゅ)に出会(であ)えば 巡(めぐ)る時間(とき)を忘(わす)れて 静(しず)かに寄(よ)り添(そ)い 遠(とお)い声(こえ)を聴(き)く それは 森(もり)の息吹(いぶき) 雨(あめ)を告(つ)げる ささやき それは 闇(やみ)の嘆(なげ)き 刹那(せつな)に見(み)た 幻影(まぼろし) ねえ 誰(だれ)のために旅(たび)をしているの? そして なぜ悩(なや)み続(つづ)けるの? 答(こた)えは分(わ)からぬまま 瞳(ひとみ)を閉(と)じた ほら歩(ある)き出(だ)そう 涙(なみだ)を拭(ふ)いたら 目(め)の前(まえ)に広(ひろ)がる世界(せかい)は まばゆい光(ひかり)放(はな)つ 未知(みち)なる大地(だいち)よ さあ旅(たび)に出(で)よう 忘(わす)れないうちに わたし 今(いま)探(さが)しに行(ゆ)きたい 彼方(かなた)の地平線(ちへいせん)が 遠(とお)のく前(まえ)に