[00:06.174] [00:30.943]幾度生まれ 人の苦しみを目にしたことか [00:37.664]輪廻の歯車がその身を軋ませ [00:44.007]新たに産声を上げた先で待つのは [00:50.198]新たな苦しみと見知らぬ景色 [00:56.496]世界とのつながりを欲し [01:02.956]眺めの良い丘に桜の苗を植えた [01:11.084] [01:21.488]行くたび死んで 生まれ落ち 歯車が音を立て [01:28.343]いつしか枝先に蕾がひとつ [01:34.439]幹にそっと背中を預け [01:40.959]高なるほど薫る桜色の春の風 [01:47.295]目蓋の裏に見た影はとても懐かしく [01:55.949] [01:59.620]厩戸に生まれ 言を発し [02:03.172]東方に向かい 手を合わせた [02:05.964]十を聞き分けた 豊聡耳 [02:09.365]まだ然らざるを 記した [02:12.317]歯車は錆びついた 動くことはない [02:18.878]千代の眠りについた 安らかに [02:25.290] [02:37.867]八千代の夢の終わり 枝垂れ降る桜 [02:44.145]骨に徹えるほどに かぐわしい [02:50.394]幻想の郷に目を覚まし [02:56.793]亡霊の少女がたおやかに膝をついた [03:03.036]「あなたに愛された桜は、御身の前に」 とーー