緑の箱庭は静かに 私を待っていてくれるの 世界のスキマからいつでも 手招きしてくれる気がする 其処は沢山の花々が水を受けて 風は暖かく 景色は美しく 誰もが優しく私を傷つけず 温かな愛の揺り籠のような夢みたいで 痛みを乗り越えたら空も飛べると 羽根を広げた蝶が 私を呼んでいるよ 色とりどりの粒を そっと集めて 数えながら 今夜も深い眠りに落ちて微睡む 白亜の回廊は静かで 足音ひとつさえ吸い込む 机もカーテンも私も 全てが純白に包まれ リノリウム 落ちる 仄かに灯る緑と 誰もいない陰 静寂のざわめき 長い階段を 裸足で昇ってゆく 楽園に続くその道の果てを目指してゆく 冷たい柵を越えて空も飛べると 信じて飛び立ちたい 私を待っているよ このまま何処へだって羽根を広げて 信じて踏み出したら 見たことのない空があるから