「昔々、ある貧しい村で・・・・・母親はあまりのひもじさに 魔女の畑の野ぢしゃを盗みました 魔女は引き換えに 彼女の幼い娘を取り上げ 塔の上に 閉じ込めたのです。 ・・・・・やがて時は流れ、娘は塔の中で美しい金の髪を持つ うるわしの乙女に育ちました。」 対迷宮グリム 〜七つの鍵と楽園の乙女〜 キャラクターコンセプトCD Vol.3 「星を数えるラプンツェル」 私はひとり 夜空を見上げて 光る星を数えてます どうか教えて いつ私だけの王子様が来るの? 「ラプンツェル、ラプンツェル お前の髪を下ろしておくれ」 おばあさまが 呼んでいます だけど私は 夢うつつ この塔に王子様が 来て下さると 夢を見て 友達はいない わたしはひとり 星の夢を見る ちっぽけな世界に生きる私 星たちは知らんぷり 魔女の娘は魔女になるだけ お姫様になんて なれはしないわ 伸びすぎた髪は 窓からこぼれて 光る涙のように 流れて落ちた 「大丈夫・・・・・私はこれで幸せだもの」 いつしか金の髪は 天に 届くほどに伸びてゆき 塔から 乙女の願いかけた 掛け橋を結びます 「ラプンツェル、ラプンツェル お前の髪を下ろしておくれ」 天使のように うつくしい声は もしかしたら 王子様? 躍る胸 怖い でも髪は魔法のように下ろされた だけど王子様 こないで 私は魔女の娘 なんて うそよ ほんとは寂しい 薄暗い塔の中 もし翼があれば 自由になれるのに 私を魔女に売った あわれなおかあさん そして私は 魔女の娘になった まだ空も飛べない 魔女の独り娘 「でも、私は おかあさんの顔も知らない 私がまだ生まれる前 ひもじい思いをした おかあさんが 魔女の畑から盗んだもの・・・・・ そう、それが野ぢしゃ ラプンツェル あなたの娘・・・・・」 だけど王子様 こないで 私は魔女の娘 なんて うそよ ほんとは 寂しい 薄暗い塔の中 気がつくと 声は消えた それはかすかな幻想 あわれな妄想さめて気がつく お星様が笑った お星様 きいて 私のお願い 普通の女の子になって いつの日にか 可愛い おともだち できますように そのとき 私の髪を 差し上げますから 魔女の娘でもかまいません 運命が私を選んだというなら この長い金の髪と引き換えに どこまでも世界を飛べる 翼をください Lan lan la la Lan lan lan・・・・