賑やかに咲いた春の姿 未だ眠りつけずに嘆いてた ため息をひとつ落としたあと 冷めた瞳で空を眺めた朝 止めどなく 咲き誇る花 混ざりゆく 季節の行方 立ちふさがる者全てを消して 飛び立つわ 高く 遠く 目的地までの短い旅路 花たちの 声が 響く 白い袖揺らし風を裂いて そこで乱れ落ちてく花屑は 味気ない色を撒き散らして 冷めた自らを土へ還し 思い馳せ 悔やむのだろう 散りて尚 咲くべき時を 生まれ変わる日をかすかに帯びて そのすべて ケリを つける この手に宿した冷たい愛で 花たちの 声を 絶やす それぞれの 往くべき場所へ 裁きから 誘えるから 静かに目覚めた花咲く場所を 飛び立つわ 高く 遠く 赤き花を持つ少女の声で 暖かな 春へ 還る