[00:29.438] とある洋館の言い伝え [00:33.386] 再奥の部屋 開かずの間にて [00:36.304] 新月の夜に開かれる秘密の宴 鍵ノ間の宴 [00:42.207] [00:47.481] 召使共は口々に [00:50.865] あの美しき娘は誰と [00:54.072] 見惚れる刹那はたまゆらに [00:56.871] 瞬きすれば娘は何処(いずこ) [01:00.005] [01:00.136] 五月雨誘う 皐月の雲は [01:02.845] 不穏に唸りを上げ よどみ [01:05.927] 固く閉ざされた “鍵ノ間” にて [01:08.751] 共に踊り明かしましょ [01:11.559] [01:11.721] 人ならざりて妖かしなるは [01:14.696] 神とて嘲笑う定めかな [01:17.602] 廻り巡る 鍵ノ間の宴 [01:20.468] 浮世のまにまに [01:23.348] 「もういいかい?」 [01:26.644] [01:37.889] 街の者達は口ずさむかの屋敷には 妖かし住まう [01:44.087] 娘の姿で人食らう [01:46.950] 世にも恐ろし 妖怪屋敷 [01:51.380] [01:55.696] 雑用係の少年も [01:58.800] 噂話を耳に入れれば [02:01.809] 一目でいいから逢いたいと [02:04.749] その衝動は禁忌に触れる [02:07.667] [02:07.949] 乱れ椿の 十二単は [02:10.576] 散れども美しき花弁に [02:13.682] 今宵開かれた “鍵ノ間” にて [02:16.491] 共に踊り明かしましょ [02:19.251] [02:19.509] 人ならざりて 妖かしなるは [02:22.415] 神をも嘲笑う童かな [02:25.306] 風になびく 銀髪を持つ [02:28.280] 金色(こんじき)の瞳 [02:31.431] 「まぁだだよ?」 [02:32.959] [02:43.516] 彼女はずっと一人です [02:47.441] 物置のその最奥で [02:50.440] 人形は孤独の中で [02:53.328] いつしか魂を宿し [02:57.589] [03:01.834] 霞の空の しののめ時に [03:05.096] 惚れた腫れたの赤牡丹 [03:07.716] 今宵開かれた “鍵ノ間” にて [03:11.049] 永久に踊り明かしましょ [03:13.836] [03:14.180] 人ならざりて 妖かしなるは [03:16.863] 神とて嘲笑う印かな [03:19.831] 白き肌に 薄紅差して [03:22.705] 涙を流せば [03:25.729] [03:25.878] 人ならざりて 妖艶なるは [03:28.643] 寂しき孤独なる姫君か [03:31.590] 淡き夢の終わりとなりて [03:34.473] 朝焼に帰(き)そう [03:37.479] 「もういいかい?」 [03:38.900] [03:39.055] 「もういいよ」