ピンの無いオルゴールは 何を奏でてるのだろう この夜の静寂こそが 彼の奏でる音なのか 「夕凪跡地の小さな怪談」 御伽話の隠し話 誰が語ってるのだろう 夜が騒ぐ 静かなまま 大人のお遊戯会の時間 どう仕様もないセンス 食べるには甘すぎる どうしてだろう なんでだろう 星屑は数え切れない 世の不条理と同じくらいの 不思議が巻き起こる 知ってるだろ 逃げただろう 泣き事は朝を呼ぶから 線と詩を混ぜ合わせて 私の舞踏会(ユートピア)まで 噂話しの怖い所 それは自分自身だろう 窓が揺れる そこには誰 鏡写しの私が笑う 溶ける人影を超えて ざわめく体で奮い立って 笑う木々の隙間を縫い 私が私を呼ぶ どうしてだろう なんでだろう 陽炎は共に踊る 嘆きの声とほんの少しの 幸せで引き寄せる 感じただろ 気がついただろ 陽は夜に恋焦がれてる 傾く空を駆け抜ければそこは 私の舞台(ステージ)に 星屑は幻想に 幻想は心に どうしてだろ なんでだろ 懐かしい気分になる 同じ願いを描き続けた 黒色の空が在る もういいだろ 泣いてんだろ 帰るべき場所が在る 拍手の無い舞台の跡は そっと独り影が踊る