[00:01.000]言葉をあなたに捧ごう [00:03.300] [00:05.300]この僕の心と同じ憂いを文字に籠めて [00:08.280] [00:10.280]どれだけ綺麗に描けたならあなたに届くのか [00:17.500] [00:19.500]文学者の恋文 [00:33.500]涙零した二つの少し離れた雨傘 [00:39.310] [00:41.310]あなたの声が聞こえない [00:43.000] [00:45.000]雨音が邪魔をした [00:47.000] [00:48.680]初めて誰かに恋をしてた [00:50.910] [00:52.910]きっとあなたも気づいていたね [00:56.210] [00:58.210]胸を裂く切なさを手紙に綴ろう [01:04.220] [01:06.220]言葉をあなたに捧ごう [01:09.100] [01:11.100]この僕の心と同じ憂いを文字に籠めて [01:13.000] [01:15.000]どれだけ綺麗に描けたなら伝わるだろうか [01:20.700] [01:22.700]言葉にできないなんて逃げ出せない [01:24.650] [01:26.650]まるで一人孤独な文学者 [01:28.580] [01:30.580]僕が織り上げた言葉でこそ [01:32.780] [01:34.780]届けてみせたい [01:54.210]変わらず空は晴れない [01:56.150] [01:58.150]二つ並んだ雨傘 [02:00.180] [02:02.180]あなたの指に触れた日 [02:03.720] [02:05.720]雨音が遠くなる [02:07.610] [02:09.610]拙い手紙を渡したけど [02:11.670] [02:13.670]雨に滲んだ文字が読めない [02:17.090] [02:19.090]それでも「ありがとう」とあなたは笑った [02:24.200] [02:26.200]言葉をあなたに贈ろう [02:29.650] [02:31.650]もう一度いつか必ず渡すと約束した [02:33.580] [02:35.580]そうする自分が悔しかった [02:37.580] [02:39.580]あなたの優しさも [02:41.510] [02:43.510]飾らぬ心を書けば幼すぎて [02:45.380] [02:47.380]姿もない「誰か」に笑われた [02:49.360] [02:51.360]その時忘れてしまったもの [02:53.210] [02:55.210]幸せの中に [03:15.250]寄り添う月日は黄昏ゆく [03:16.890] [03:18.890]僕らに残された時間は [03:20.800] [03:22.800]あと僅かだと知っているのか [03:25.000] [03:27.000]目を閉じあなたは呟く [03:28.700] [03:30.700]「最後に願いが叶うのならあの日の手紙を下さい」と [03:39.760] [03:41.760]ただ言い残して眠りにつく [03:47.540] [03:49.540]例えば「好き」と一言の手紙でも [03:52.290] [03:54.290]あの人は大切にしてくれたのだろう [03:56.240] [03:58.240]本当は自分も分かっていた [04:00.090] [04:02.090]けどできなかった [04:04.700] [04:06.700]心を綴ることから逃げ出した [04:08.340] [04:10.340]僕は一人無力な文学者 [04:11.900] [04:13.900]語ろうとしてた「誰」のために [04:15.930] [04:17.930]誰のために? [04:19.900] [04:21.900]だからせめてまたあなたに会うときは [04:23.740] [04:25.740]あの日の僕が続きを渡すから [04:27.680] [04:29.580]ペンを走らせる窓の外に [04:31.210] [04:33.210]雨音が響く