渋谷駅西口に60分遅れで到着した俺。 夕一トルネックの季節に1人熱くなって人海(ひとうみ)を泳ぐ。 偽者の君がいっぱい。よく君を見たことなかった・・・ 今風シティストーリーの主役を演じてることに気付き、嬉しくなって― 等寸大ジオラマの中を胸躍り駆けていく俺、郁市伝説になりそうさ。 「笑いながら走る男が都内に出現」なんて 嗚呼、君を捜す俺を誰か見てくれているか? 人々よ。 亜空間から俺を見下ろすピラミッド。 キミのために走ろうか。 立ち止まり途方に暮れて哀愁 ため息つく顔は笑っている 人海に難破している さらに雨でも降れぱよリ、いい・・・・ 鳴呼、「君を捜す俺」と「駅に向かう君」の演る舞台を 亜空間からただながめるピラミッド。 キミのために走ろうか。 演じようか。