きみは針、わたしは糸 きみが開けた穴をすり抜けていく きみは赤、わたしは白 きみが触れたら染まってしまう 抜け道のないセカイなどありえないよ 人任せにするのも生きるすべだろう わたしにしかできないことをしてあげるよ 窮屈な鉢、根詰まり寸前のこの街で きみは雲、わたしは雨 きみの中にいつも潜んでいる きみは布、わたしは石 包んでしまえば風にも飛ばされない 思惑どおりのセカイなどありえないよ 夢の中でさえ思うように走れない きみにしか歌えない歌を歌ってよ スペアのない世界にただ一つのその声で 抜け道のないセカイなどありえないよ 人混みに流されるのも一つだろう 思惑どおりのセカイなどありえないよ 小さな子供さえ自由を教わらない わたしにしかできないことをしてあげるよ 窮屈な鉢、根詰まり寸前のこの街で スペアのない世界にただ一つの命を利用して 终わり