[00:00.490]むかし,むかし [00:02.490]丹後の国、瑞江の浦に [00:05.490]浦島太郎という漁師がありました [00:09.490]浦島太郎は、毎日釣竿をかついでは海へ出かけて [00:16.490]鯛や、鰹などのお魚を釣って [00:20.490]お父さんお母さんを養っていました [00:26.490]ある日、浦島はいつもの通り海へ出て [00:30.490]一日お魚を釣って、帰ってきました [00:35.490]途中、子どもが五六人往来に集まって [00:40.490]がやがやいっていました。 [00:43.490]何かと思って浦島がのぞいてみると [00:48.490]小さい亀の子を一匹捕まえて [00:52.490]棒でつついたり、石で叩いたり [00:56.490]さんざんにいじめているのです。 [00:59.490]浦島は見かねて [01:02.490]「まあ、そんなかわいそうなことをするものではない。いい子だから」 [01:09.490]と止めましたが、子どもたちは聞き入れようともしないで [01:16.490]「なんだい。なんだい、かまうもんかい」と言いながら [01:21.490]また亀の子を、仰向けに引っ繰り返して [01:25.490]足で蹴ったり、砂の中に埋めたりしました