ひらり花びら舞う 唐紅(からくれない)の郷(さと) その瞳(め)に映して どこへ羽ばたく――― 見渡す限り広がる空の下 いつかの記憶 重なる風景 夏のざわめき水面(みなも)に揺らめくのは 熱い心に弾ける想い ここは誰の想いだろう 焼け付く面影 花の紅い強さを越えてはるか遠く 鳥のよう 果てるまで飛び続ける 風に溶け舞い上がる 月へ届くように この郷に恋したあなたの元へ 流れ往く雲 未だ掴めることなく 僕は彷徨う 幻想の楽園 美しさなどいらない 求めるはただひとつ 儚く散り行くまで 命尽きるまで この羽枯れても 止まることなく 流れ廻る季節を見守る宵闇 青白い光は何を導く ひらり花びら舞う 唐紅(からくれない)の郷(さと) その身を染めるは 誰(た)が恋心 いつか届くように ずっと忘れぬように その瞳(め)に映して どこへ羽ばたく―――