[00:24.400]雲を砕きて月を越え君を迎えにいざ行かん [00:32.080]狸囃子甲高く隼風の背に乗り駆け行く [00:39.490]輪入道の炎の轍 [00:43.350]轟く鼓動が地を揺らす [01:03.000]鬼火狐火、道を照らし君を攫いにいざ行かん [01:10.510]立ち込めたるは煙々羅 [01:14.320]焦がれた狐が空を行く [01:19.810]嫁入り行列 下に下に [01:23.080]狐の嫁取り 下に下に [01:27.370]人の子、本に美味なりて [01:31.430]今宵は皆で心行くまで [01:35.780]飲めや食えや舞えや飛べやの無礼講 [01:42.030]これぞあやかし百鬼夜行 [01:46.270]あれに見えるは月夜の黒雲 [01:49.470]群れを成したる下卑なる物ども [01:53.010]討てや討てや火に矢に鉄砲 [01:56.270]臆するなかれ所詮はまやかし [02:00.370]あれに見えるは我が姫の居屋 [02:03.640]群れを成したる非力な者ども [02:06.970]筒も火薬も暖簾に腕押し [02:10.430]臆するなかれあっ晴れ我らはあやかし [02:21.740]人は負けれど真に強きは天の御心 [02:30.440]御力をば言の葉にのせ [02:36.500]悪鬼退散かしこみかしこみ申し上げる [02:44.100]諸々禍事罪穢れ祓い清め賜う [02:57.910]天津神地津神八百万の神達共に [03:18.520]幾多の友が倒れようとも(如何なる悪しき闇と言えども) [03:21.930]我が足だけは止められぬ(万の神は止められぬ) [03:25.360]か弱き者を三つ四つなぎ倒し(されどおぬしがまだ駆けると言うのなら) [03:29.290]いざ我が姫のもとへ(さあ剥げ化けの皮) [03:32.500]黒き眼に映る狐面 [03:35.680]その手を伸ばして [03:39.140]白き肌に這わす獣の爪 [03:42.680]乙女の腕が刹那なぎ払えり [03:48.080]面落ちてからころり [03:50.860]人の子紛れた妖怪町 [03:54.320]時満ちて [04:29.200]狐の面が隠すのは [04:33.240]人の子なりや人の子なりや [04:37.690]哀れな嘘吹き狐憑き [04:41.840]顔隠し逃げる先にあやかしどもや [04:48.180]狐の面で何をば隠さん [04:51.690]人の子なりや人の子なりや [04:55.300]狐に憑かれた人の子なりや [04:58.630]あな口惜しや忌ま忌ましければ [05:02.400]されど人の子、本に美味なりて [05:05.900]今宵は皆で心行くまで [05:09.160]飲めや食えや食えや食えやの [05:12.790]乱痴気騒ぎ空騒ぎ無礼講 [05:16.210]これぞあやかし百鬼夜行 [05:28.200]われは狐ぞ あやかしぞ [05:31.850]狐の肉はどうだうまいか [05:35.790]最期にみゆるは面をはずせしのっぺらぼう [05:43.930]我が顔に今、その手伸ばして———嗚呼