ヒール脱ぎ夜空に投げて、変わらない月を見上げる かざす手の爪眺めたら、くだらない時間がまた来るの いつかどこか消えて無くなってく カケラひとつ、触れて壊した 「――ああ、退屈な日々。」 紅茶飲めば変わる 「ああ、冷めてしまいそうね。」 アンダンテな日々に――。 モノクロの景色壊し、クレナイに染まるマボロシ。 悪い夢見てたような、気だるさにマブタ閉じた。 「――ああ、今日も何事も無く過ぎて往く。」 いつもと同じ。 「アレグロな日々もヤだわ。」 ――冷めていた紅茶を飲み干した。 広がったアールグレイの香りさえ、退屈な日々。 あくびして空眺めたら、変わらない月がただ見下す。 やがていつかパズル埋めるはずの ピースひとつ、触れて無くした。 「――ああ、憂鬱な日々。」 紅茶飲めば変わる 「ああ、シュガー入れなきゃダメ。」 アンダンテな日々に――。 アカシロの何か壊し、クレナイに染まったドレス。 「悪くない色をしている――。」 ワルツには丁度良いか。 また今日も気の向くまま、気だるさに体預けた。 「――ああ、今日も何事無く過ぎて往く。」 いつもと同じ。 「アレグロな日々はヤだわ。」 ――寒空に、ヒールが落ちる。 「ああ、今日も何事も無く。」 甘すぎる紅茶を飲み干した。