零度の夜を照らす 蒼き月は 惑いを凍らせた 氷原に散った 蒼き華は 名も無き氷解 湖上の鏡映すは蒼月 孤高に輝く其を見上げては 「目映い」と 冷たい右手眺め悲しくて 孤独に震う心に呟く 「寒いな」と この両手は未だ 温もり知らず 笑顔冷たく遠ざけ また独りきり 零度の夜照らす 蒼き月は 瞳を凍らせた 明けぬ夜に咲いた 蒼き華は うつろに散り往く 湖上に咲いた花が眩しくて 手を伸べ 砕け風に散り往けば 「寂しい」と この心が不意に 赤く染まった 早打つ鼓動感じて 駆け出していた 零度の夜伸ばすこの右手は 誰かを凍らせた… 零度の夜伸ばすこの右手は あなたを凍らせた 寒い夜に啼いた 蒼き鳥は 冷たく去り往く