古びれた廃村に茂る緑 細く伸びてる道の先 灰色のお屋敷の開かずの間が 秘密の隠れ家だ 少年が言いました 「君はだぁれ? こんな廃墟で何してるの?」 黒猫が言いました 「僕は騎士さ 落ちぶれたけれどね」 暗い暗い夜には物の怪達が 世界を囲むからと黒猫は踊りだした 君の瞳に映ったこの姿はきっと 柔らかに気どって歩いただろう 何も怖くないよ僕がいるからね そうしていつだって戯けるのさ 我が輩は猫であり お屋敷には 豪華絢爛な飾り物 初めての友達ができた朝は 幸せな日でした 長い長い時間が過ぎたのでしょう 突然の暗闇が灰色で埋め尽くした 全ては消え去って 時代は移ろって それでもこの心を残して 静寂を破って鈴の音が響いた 唯一願いしはゆめまぼろし 君の瞳に映ったこの姿はきっと 触れたら崩れるような蜃気楼 面影くらいは残してるだろうか? そうやって戯けるのさ 全ては消え去って 時代は移ろって それでもこの心を残して もう一度合いたい 鈴の音が響いた 唯一願いしはゆめまぼろし