スローモーションで 時間通りに 君を乗せた 電車がそっと滑り込む 吐息も白い 改札口で つま先立ちして 君を待っている 昨夜は眠ないで 考えていた 答えは探せず 朝はやって来た もう 何も言わないよ ふたつ缶コーヒー 握りしめた ままで 誰でも躓き 少し疲れて 泣きたくなる うつむかないまま ため息つかず 胸を張って 聞かせて下さい 「タダイマ」と 上手くいかないと 手紙も減って はしゃいだ笑顔も 写真立ての中 9ヶ月振りの 留守番電話 到着時刻と 微かなすすり泣き そう 勝った負けたかは 君が決めること これから ずっと 先に スローモーションで 君がやってくる 見えてるかな 重すぎる荷物 片方持つよ 照れてないで 笑ってください 「タダイマ」と 斜めに射し込む 朝日の中で 君はきっと 思い出している 忘れかけてた この街並 駅から海へと 続く坂道 下りながら 何にもないけれど つまらないけど 君の街は 答えてくれる 「オカエリ」と 終わり