重なる針音 ガラスを打つ  砕けた砂が足元を満たしていく  動けない ここに私だけがいる 届きそうな空の終着には小さな罅  青白く燃える浅い呼吸  見つけたのは私 誰にも ねえ 触れさせはしない 縫い留められた淚の星 ほつりと切れ落ちていく 時間がないの 化石になる 空高い月も 覗けば 深く深く 胸の奥沈んだこの花に 名前は ねえ いらないでしょう 縫い留められた遠い星が音もなく ほどけていく 重なりあった砂のように音もなく 毁れる 縫い留められた淚の星 ほつりと切れ落ちていく 時間がないの もう 化石になる 空高い月の欠片 縫い留められた遠い星が音もなく ほどけていく 時間がないの もう 形のないこの想い消えてしまう前に