[00:26.74]胸元(むなもと)に薄紅(うすべに)の 彼方(あなた)の貌(かたち)ぞ残(のこ)れり [00:32.04]唇(くちびる)に面映(おもは)ゆき 艶々(つやつや)の夜(よ)の香(か)は [00:36.02]今昔(いまむかし) [00:37.48]徒(いたずら)に時(とき)は流(なが)れ [00:39.91]便(たよ)りなき花(はな)は枯(が)れてゆく [00:42.61]音(おと)をなす人も無(な)くに [00:45.28]水面(みなも)にまた一滴(ひとしずく) [00:48.00]水色(みついろ)の玉響(たまゆら)ぞ [00:50.24]何故(なにゆえ)この身(み)に幾度(いくど)も [00:53.36]一人(ひとり)寝(ね)の寂(さび)しきに [00:55.53]また衣(きぬ)を濡(ぬ)らす [00:58.64]文無(あやな)きや文無(あやな)きや [01:01.23]思(おも)いはまだ遠(とお)く [01:03.94]山(やま)の端(は)に久方(ひさかた)の [01:06.54]色(いろ)濃(こ)い陽(ひ)が出(い)づる [01:09.27]清(さや)か