低く 街並みが目覚めていく 音を立て 行き交う人 揃わないその足並みへと重ねても 部屋の中いっぱいに広がる 倦怠は日常の苦味 寝転んだまま見蕩れた予感が僅か この目にうつる 溢れ落ちていく感情の名前 辿り着くなら何処でもいいよって 素足の感触たよりに飛び込む 広がってく屋根の上を 遠くに見つけた鉄の獣に目を凝らす 真昼の光 照らしだされた真実は つまらないものだけど 寝転んだまま見蕩れた 世界は少し色付いていた 滑り込んでいく風にゆだねよう 動かないこの身体はいらない 生まれては飛べる 新しい呼吸を自由に繋げば どこまでもいける ほら そっと流れ遡りつかむ 気流を上手く使って 高くもっと高くへ上ろう ほら さっきまで飽きるほど 見慣れていた景色の中に 融けた意識の自分を見下ろす 零れ落ちていく感情を追って 辿り着くなら何処でもいいよ 滑り込んでいく風にゆだねよう 動かないこの身体はいらないよ 止まったままの時計もいらない 素足の感触たよりに飛んで ああ 通り過ぎてく景色よりも 追いつけないこの胸の速さで