そっと始まった物語は 何度もわたしを操っていた その度祈った この世界はきっと 悲しみに溢れ 泣いているから また繰り返すのだろう 人のあやまちを 灰となって 消えてしまうだけ わたしの行くべき道を告げた その度叫んだ “今度こそは”強く 願いながら 小さな声で呟いても この運命は 何故繰り返すのか 昇りきれば また終わるだけだ 最期をわかっているのに ただ この身はどうして動くの? 赤く燃える その瞳を 躰を 心を またわたしは始める 同じ運命を 変わることない結末でも 気高い思いだけは 失くさないままで 何度でも 手を振り上げるのだろう その運命を辿るように たった一つの願いも このカラダのように その声はいつも 聞こえていた この手を振り上げ この悲しみの果てに 何が見えるだろう また同じ結末が 待っているのなら もう何度目だろう この階段 この青空に解き放って