黄金の月  ぼくの情熱は今や 流したはずの涙より冷たくなってしまった どんな人よりも上手く 自分のことを偽れる力を持ってしまった 大事な言葉を何度も言おうとして 吸い込む息はムネの途中でつかえた どんな言葉で君に伝えればいい 吐き出す声はいつも途中で途切れた 知らない間にぼくらは 真夏の午後を通り過ぎ闇を背負ってしまった その薄明かりの中で 手探りだけで何もかも上手くやろうとしてきた 君の願いとぼくのウソを合わせて 6月の夜 永遠を誓うキスをしよう そして夜空に黄金の月を描こう ぼくに出来るだけの光をあつめて 光をあつめて… ぼくの未来に光などなくても 誰かがぼくのことをどこかで笑っていても 君の明日がみにくくゆがんでも ぼくらが二度と純粋を手に入れられなくても 夜空に光る黄金の月などなくても