「パレルモ」 作曲·編曲:rionos Annabel - caracol (C84) ひとりじゃ何処にも行けなくって 逆さまの空を指でかき混ぜる 見下ろした街が動いたって 継ぎ目のない昨日をまだ引き摺ってる 泪はもう出ないね でも 足りない 足りないの 息をのむ きみの残響 沈黙する夏の星が 矢のようにふたり襲っても 「手だけは離さないよ」って そう 繰り返す 日々の感傷 見上げた 夜に謳うよう 漂白したこころのまま 幼さはときに悲しいって 広場が賑わう 午後の日差し 駆けて来る少女を指に遊ばせる 見下ろした街はわたしのもの 王様の帰りを待つ毎日だけど 泪はもう出ないね さあ ここから 逃げ出せ ああ 息をのむ きみの残響 沈黙した夏の星も ふたりの背に耳を澄まして 行方を見守っている そう 繰り返す 日々の中で 愛しみさえ失くしていく 漂着したこころをいま ひとつずつ拾い集め 欠けた思いへとかえす 【 おわり 】