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[ti:モノローグ] |
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[ar:斎藤一] |
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時の移ろいはこの世のあらゆるものを変えてゆく、 |
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桜はあっという間に咲き散っていく。 |
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川の流れなど、 |
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決してひとつの場所にとどまることがない、 |
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激流に飲み込まれれば、 |
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浮かぶ上がるのも難しいだろう、 |
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どこへ行き着くのかわからないままに。 |
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人の間も同じだ。 |
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世の中が動けば、 |
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思想もう動く。 |
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かつて正しいことが違いに成ることもある。 |
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行き着く先はわからない、 |
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お前とこうして眺める景色もいつまで残っているか? |
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誰も知ることはできない。 |
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この右に差した刀が、 |
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俺のすべてだった。 |
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殺すことにためらいなど必要がない。 |
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それが勤めてあれば、 |
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敵はもとより半ばであろうと容赦なく斬る。 |
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この刃は数え切れないほどの血を吸ってきた。 |
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他人の目に、 |
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俺の姿がどう映ろうとかまわない。 |
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日の照らし具合によって、 |
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影は濃くなったり薄くなったりする、 |
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日の傾きによって影は長くなったり短くなったりする、 |
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影がどう見えようと、 |
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ここにいる俺は俺のままだ、 |
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何も変わらない。 |
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ただそれだけのことだと。 |
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しかし、本当の俺はそのほど強い人間ではなかった、 |
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もともと信じるものを見失うのがもっとも怖かった。 |
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俺はこんなにも簡単に揺らいでしまうのだと、 |
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思い知らされた。 |
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あの時選んだ道も本当に正しいったかのかと、 |
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こんな風に思い悩む俺の姿をお前にも見られたくなかったのだが、 |
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それも杞憂だった。 |
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そうして、お前が笑っていると、 |
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何ゆえこんなに心強いのだろうな? |
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お前がいてくれるおかげで、 |
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俺は違ってないのだと信じることができる。 |
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そう、すべてはお前が解決してくれるのだな。 |
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お前はすごい。 |
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もし叶うなら、 |
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もうしばらくこのままでいさせてくれ<4669,-163585,0>。 |