浪士(おとこ)の人の心の中は 遊女(おんな)が覗けぬ井戸がある 釣瓶(つるべ)を落としていいですか この恋投げても いいですか 暮れ六ツ畳んで夜明けにそっと 大門ぬけだし わたしと逃げて 京都 島原 壬生の月 木綿の帯で暮らせるならば 貝紅(べに)もいらない洗い髪 生命(いのち)を契っていいですか 稚児(ややこ)を宿していいですか 抱かれる身体(からだ)と心はちがう 生きぬくことこそ情の証し 京都 島原 壬生の月 知らぬが花と咲いてる椿 哀れも知らずに散り急ぐ 百年好きでもいいですか 小指を噛んでもいいですか 死のうと言われりゃこの乳房(むね)刺して 血の川泳いで次ぎの世までも 京都 島原 壬生の月 壬生の月