[00:23.860]あなたの背中に羽を見る [00:32.140]槍の先に宿るものとは [00:39.780]悲しいほど無縁のものでしょう [00:48.860]あなたの役目は他にあったはず [00:55.900] [01:03.070]穏やかな川面を眺めて [01:11.440]わずかばかりに白波が立つ [01:18.740]もはや祈ることしか許されない [01:27.840]いっそ此処で朽ち果てて欲しい [01:36.850] [01:40.450]ゆらゆらゆら揺り籠揺らすように [01:52.380]強く静かにこの手が止まることはない [02:07.890]ただ待ち続ける [02:16.240] [02:33.940]朝靄に消えてく勇者に [02:41.930]慰めひとつも言えなくて [02:49.640]花びらひとつ 手のひらに乗せる [02:58.780]どれもなんて頼りないんだろう [03:08.760] [03:11.820]ゆらゆらゆらこの空が深紅の布を拡げても [03:29.680]桜の木立にもたれても涙は見せません [03:44.180] [04:09.010]節くれだった厚い手をとって [04:13.250]握り締めたその力で [04:17.510]こんな時代じゃなかったら [04:19.710]根を張った菩提樹の前で [04:21.900]誰にもこの肌を触れさせない [04:26.150]柔らかな土の匂いがした [04:30.000]あの笑い声で涙腺がにじむ [04:34.850] [04:42.000]ゆらゆらゆら古い墓石の前に咲いた蒲公英 [05:00.390]息をついたらまっすぐにここへ帰ってきて [05:17.640]