鬼の道。 勝負とは殺し合いに非(あら)ず。 ただしなやかに 剣を我が身と操るのみ。 人間の戦(いくさ)など 浅はかなる所業。 だが、俺に挑むとは。 人間よ、かかってくるなら この鬼の一太刀を受けよ。 刀よ、妖しき光を放て。 俺の思うがまま踊れ。 縦横無尽に 羽ばたくが如く、 華やかに踊り続けろ。 鋭き剣は、俺の化身。 煌(きらめ)く剣は、俺の心。 其れは一瞬の嵐。 鮮やかに敵を負かす。 剣すら鬼には従うもの。 其れは人間の技には及ばぬ技。 人間の力には及ばぬ力。 おまえに告ぐ。 いつかおまえも俺にひれ伏し 俺に抱(いだ)かれ、かしずくだろう。 我々は、同胞。 巡り会ったのは運命ではない。 ・・・宿命だ。 鋭き剣は、俺の力。 煌(きらめ)く剣は、俺の誇り。 鬼を支配するのは、不可能 今、この役目を選んでいるのは、 長き恩義を返すため。 しかし、俺を支配できるのは俺自身のみ。 俺に刃向(はむ)かうことなど 愚の骨頂。 鬼の道。 勝負とは他人(ひと)を殺むるために非ず。 俺は、己(おのれ)の流儀で 剣を我が身と愉(たの)しむのみ。 風の如く、花の如く 闇の如く、光の如く。 変幻自在に、鬼は在り。 いつの時代にも、鬼は生きる。 刀よ、美しき光を放て。 きらびやかなほどに この手の中で 軽やかに踊れ。 狂って、美しき砂嵐を起こせ。 鋭き剣は、俺の化身。 煌(きらめ)く剣は、俺の心。