花(はな)を散(さん)じ 朱(しゅ)に染(そ)めた指(ゆび)で 額(ひたい)を飾(かざ)る 棘(とげ)を編(あ)んで 私(わたし)はいま 贖罪(しょくざい)のしるし 茨(いばら)の蔓(つる)の冠(かんむり) 戴(いただ)く 頬伝(ほほづた)い落(お)ちる雫(しずく) 渇(かわ)いた大地(だいち)に 染(し)みて 生命(いのち)の芽(め) 潤(うるお)すよう 雨(あめ)となりて注(そそ)ぎたい あなたに この胸(むね)の中(なか) 溢(あふ)るる 光(ひかり) 舞(ま)い降(お)りる 祈(いの)りの種(たね)は 耀(かがよ)う 奇蹟(きせき)に芽吹(めぶ)く 白(しろ)き脚(あし)で 泥土(でいど)を踏(ふ)みしめ 翼(つばさ)は終(つい)に 穢(けがれ)るるとも 私(わたし)はただ 生命(いのち)果(は)つるまで 未来(みらい)を信(しん)じて彼方(かなた)へ はばたく 贖(あがな)いは いつか旅(たび)の 全(すべ)てを終(お)える その日(ひ)に はてなき願(ねが)い 謳(うた)おう 想(おも)い 重(かさ)ねあう つないだ指(ゆび)は 幾重(いくえ)の 花(はな)びらのように この胸(むね)の中(なか) 溢(あふ)るる 光(ひかり) 降(ふ)り注(そそ)げ 希(ねが)いの木々(きぎ)は いつしか 天(そら)へと届(とど)く